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人食いバクテリア:aeromonas hydrophila

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photo credit: Nathan Reading via photo pin cc

先日,何気にTVを見ていたら,『教科書にのせたい!緊急SP・・・夏の身近なキケンから身を守れ!!』とかいう番組で『水辺に潜む人食いバクテリアの恐怖』みたいな話をやってました.
なんでも米国の女性が足をケガして,縫合処置した3日後ぐらいに足がくさって切断したとかなんとか.
下肢が壊死して切断する原因となった菌の名前は『aeromonas hydrophila(エロモナス・ハイドロフィラ)』

医療番組ではなかったのでそれ以上の情報は放送されませんでしたが,おそらく細菌感染した汚染創をprimary care医が洗浄・ドレナージ不十分な状態できれいに縫合してしまったため壊死性筋膜炎が起こったんだろうな・・と想像してwebで検索してみたら案の定,というお話.

まぁ,汚染創は縫合せずにopenのまま管理して感染のないことが確認されてからゆっくり縫合するというのがスタンダードかと思いますが,下肢切断したという話を聞いた後に『こうすればよかったんじゃね?』というのも後出しジャンケンみたいで我ながらちょっとどうかとも思います.
で,今日この『人食いバクテリア』の話を書いているのはprimary careの内容がうんぬん,というのでは全くなくて.実はなんとな~く,この菌の名前に心当たりというか,聞き覚えがあったからなのです.

でもなぁ,こんな珍しそうな?菌,学生時代に習った覚え全くないぞ?
う~~~~~~ん,なんだっけ,つい最近聞いたような見たような・・と悩むこと数分.
あっ!そういえば,先日下痢で受診した患者さんの便培養で検出されていたような・・

で,カルテを検索してみて見つけましたよ!
60代男性,5月下旬から下痢.発熱や嘔気・嘔吐はなし.
他院受診し感染性(ウイルス性)胃腸炎(いわゆる胃腸風邪ですね)と診断され整腸剤等を処方されるも下痢は一向に改善せず,6月下旬に当院を受診されたのでした.

受診時には下痢を発症してから約1ヶ月が経過しており,『う~ん,どうも普通の胃腸風邪とは違うような・・』と思い,念のため便を培養検査に提出しておきつつ,結果を待たずに『とりあえずクラビットでも出しておこうか』と抗生剤を5日分処方.
薬を飲み終わって5日後に患者さんが再受診されたときには下痢はだいぶ改善していました.
そして便培養提出から1週間経過したとき検査センターから『aeromonas hydrophila』という菌が検出された,という結果が届いたんです.
※aeromonas hydrophilaについて詳しく知りたい方はここここ,そして画像はこちらをご覧ください.
(画像は少々グロイので閲覧注意です!)

上記HPによればaeromonas hydrophilaがヒトに感染すると比較的軽症の下痢を発症し,場合によっては長期化することがあり,ニューキノロン系抗生剤が著効する,とのこと.
ただし食中毒が疑われる場合は保健所に届けること,と書いてあったのですぐに患者さんを呼び出して感染経路について聞いてみましたが心当たりはないとのこと.身近にも同じような症状の方はいないらしい・・

一方,魚類の鰭赤病の原因菌でもある(というよりこちらが有名?)というので,ふと『ところで金魚飼ってますか?』と聞いてみたところ『ええ,飼ってますよ』とのこと.お~~,キットソレダ!
しかしこの菌が下肢切断しなければならないような『人食いバクテリア』だとは・・あとから知ってちょっと背筋が寒くなったというお話しでした.
みなさん,ペットを触ったらキレイに手を洗ってから食事にしましょうね!(`・ω・´)キリッ

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